夏の暑さも弱まり、朝晩はだいぶ過ごしやすく感じられるようになってきましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。

今回は台風シーズンの終わりが近づくと増えてくる住宅修理業者とのトラブルについてお伝えいたします。
実はここ10年間で消費者センターへの上記トラブルの相談は24倍(約2600件)にもなっています。
その半数以上が70歳以上の高齢者の方となっており、狙われやすい状況ですので特にご注意下さい。
では実際にどのような手口なのか、ほんの一例をあげましょう。

ある日突然、保険金請求の手伝いをしているという業者が訪問してきて「お宅の屋根がズレているから無料で見てあげますよ」と屋根に登り、
「台風の影響で瓦が割れているな、これなら火災保険で直せるから直しましょう。保険請求の手続きはこちらでやっておくので」と強引に屋根のリフォームの契約を迫られたそうです。
不安となりその場は追い返そうとするも「保険が出れば自己負担ゼロで修理出来ますから」とリフォームの契約をするまで帰ってくれず、やむなく契約をさせられてしまったそうです。
その後、自分で保険会社へ保険金請求をしたところ、今回の瓦の被害は自然な劣化が原因なので保険の支払い対象にはなりません、と言われてしまいました。
その結果をリフォーム業者へ伝えキャンセルを申し出ましたが、キャンセル料が50%もかかると言われ最終的には自費でリフォームをしてしまったそうです。

このようなトラブルで困ってしまった際には自己解決せず(消費者ホットライン)『188』等の専門家に相談すれば無料でトラブル解決ができるかもしれません。
昨今では大型の台風や地震等の自然災害が起きたすぐ後にこのような悪徳業者の活動が活発になる風潮にあるので充分ご注意ください。
保険金請求に関するトラブルについては一般社団法人損害保険協会が運営するそんぽADRセンターでも相談に乗ってくれますので、お困りの際にはご活用下さい。
日本損害保険協会のホームページにもトラブルの具体例や対処法が出ていますので興味がある方はご覧になってみてくださいね。
https://www.sonpo.or.jp/news/caution/syuri.html

田代 雅之