絵本やおはなしの世界が育むもの

「いたいのいたいのとんでいけ~」

誰もが耳にしたり言葉にした事ありませんか?

その痛い痛いはどこに飛んでいくのでしょうか?

絵本「いたいのいたいのとんでいけ」は、お山のウサギが「いたい」をキャッチして、

ふわふわ丸めてお布団にします。

 

私は、美大生の時は絵本作家になる夢がありました。

現在は16年間小学校で絵本・児童書の読み聞かせボランティアを続けています。

1年生から6年生まで、朝の5分間冒険の世界・科学の不思議な物語の世界へ入ります。その後授業に入る時は、「希望や勇気」が芽生えていると思います。

 

丁度今頃は、6年生には「ブックトーク」という児童書の部分読みをします。

 

私が大好きな大好きな作家さんの児童書で「魔女の宅急便」を、

卒業し進学前の子供たちに「見送る言葉」として贈ります。

 

魔女の娘は13歳の満月の夜、ひとり立ちの旅に出なければなりません。

旅立ちの日を決めた「キキ」に、黒猫の「ジジ」はこう言います。

 

「どうなることやら、心配だね。決めたらすぐの人だから」

 

キキはちょっぴり大人の気分で空を見上げ、こういいます。

 

「あら、そう。あたし心配なんかしてないわ。

心配はおきたときにすればいいのよ。

今は贈りもののふたをあけるときみたいにわくわくしてるわ」

 

新しい世界を前に、楽しみや不安が折り重なる子どもたちに、

「今はたくさん わくわくしてくださいね。」話します。

 

以前保険会社のランチタイムに、職員に絵本の読み聞かせをしたことがあります。疲弊されたお医者様にも行いました。

私たち大人も、小説の一節の朗読を聞いたり、

絵本の読み聞かせをしてもらうと、心の受け止め方が全く違う事に驚きます。

 

これからもたくさんの子どもたちと、30人程の読み聞かせメンバーと、

楽しい時間を過ごしたいですね~。

 

 

「魔女の宅急便」

 著者 角野栄子

 出版 福音館書店

 

「いたいのいたいのとんでいけ」

 著書 松谷みよ子

 出版 偕成社

 

営業部 清水

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